Interview007

株式会社レジナ
代表取締役

土田 直樹さん

ー今号は、ご家庭での電磁波対策で特許技術を開発した株式会社レジナ代表取締役土田直樹さんにお話しを聞きます。北欧中心に取り組みが進む電磁波対策ですが、日本ではどういう状況ですか?
皆さんのご自宅にあるコンセントは二つ穴ですね。海外は三つ穴が多いと思います。なぜ海外は三つ穴なのか?この三つ目の穴は、アースです。皆さんのご家庭でも、冷蔵庫や洗濯機のコンセントには、変な短いコードが出ていませんか?これがアースです。これは何の為にあるのか。
実は、このアースが、電磁波対策で極めて重要な役目を果たします。通常、コンセントを使う電化製品は、交番電界といって、語弊を恐れず分かりやすく言えば、ごく微量ながら電気が漏れ出しています。アースは、この漏れ出した電気(交番電界)を逃がす役目を果たします。この漏れ出した微量な電気をアースを使って逃がさないとどうなるか?電気は電位が低い、つまり電流が流れやすい方向へと向かいはじめます。
では電化製品の周囲で、一番電位が低く電気を集めやすいのは何か?実は、人間なのです。人は、ほとんどが水でできており、かつ、神経回路は脳からの電気信号を通す仕組みで出来ています。したがって、人の身体は非常に電気が通りやすい。もし、アースで交番電界(=漏れ出た電気)を逃がしてやらないと、十中八九、その電気はその近くにいる人間に集まるわけです。
従来、きわめて微量なので健康にはただちに影響はないだろう、と考えられていたこの微量に漏れ出た電気が、実は人の健康に大きな影響を与えているのではないか、と考えられ始めています。特に北欧でその研究は盛んで、スウェーデンではその周囲の漏れ出た電気量を25 V/m以下に抑える安全基準が定められました。
私たちは、日々、各ご家庭やオフィスの電磁波測定サービスを行わさせて頂いておりますが、日本においては、だいたい100 V/m前後が平均的数値で、スウェーデンの安全基準の四倍近い状況が一般的です。しかし、日本では二つ穴のコンセントを採用したために、コンセントに三つ目の穴、つまりアースがありません。このため、この微量に漏れ出た電気を容易に逃がす事ができない状況にあります。

ー漏れ出た電気を上手く逃がすことが電磁波対策の根幹にある、と考えてよろしいですか?
電磁波というと、携帯電話が思い浮かびます。

「電磁波」といっても実は、いろいろな種類のものがあります。大きくは「高周波」と「低周波」に分かれます。また、電磁波には「磁場」と「電場」の二つの要素が含まれています。巷でよく話題になる携帯電話のそれは「高周波」の電磁波に分類されます。あるいは、電子レンジの場合は「低周波」の電磁波のうち、「磁場」が問題になっています。
私たちの会社が主に解決しようとしているのは、これら携帯電話や電子レンジのものとは異なるもので、「低周波」の電磁波の中の「電場」という分野になります。これは、先ほど申し上げた通り、コンセントから流れる電気に関係して発生する交番電界(=漏れ出た電気)に関わることで、比較的電位の低い人間に集まってくる事が分かっていますが、一方、アースという方法で完全に対処することも可能なものです。

ーもしそのアースによる対策を行わないと、何が起こるのでしょう?
これは、まだ研究は始まったばかりで、正確な事が言える段階ではありません。しかし、実際に私たちのお客様の中で、変化が表れたという声を頂いた事例はいくつもあります。
特に一番多いのは、アトピー等の皮膚の問題を抱えておられている方が、対策後に症状が出にくくなった、という声です。交番電界(=漏れ出た電気)が人の身体に到達すると、まずは皮膚の表面を流れる事が研究からわかっています。因果関係ははっきり申し上げられませんが、そこから類推すると、皮膚に余分な電気的刺激が繰り返し与えられることで、皮膚表面上の症状が出やすくなっていたものが、対策によって余計な電気的刺激が減った為に、症状が出にくくなった、ということが考えられるのかもしれません。
また、よく眠れず、寝起きの肩こりが酷いという方からも、感謝の声を頂きます。これも類推ですが、寝室において交番電界が発生していると、寝ている7~8時間ものあいだ、ずっと電気を身体に集め続ける事になります。本来、身体が休まらなければならない時に、余分な電気が神経回路に入って変な刺激を与えると、もしかしたら身体がしっかり眠る事ができず、余計な力が入り、一晩中身体の方は起きているような状態になるのかもしれません。
微量とはいえ、外部からの電気が神経回路や皮膚表面に流れる事で、何らかの影響が出ている可能性は否定できないものと思われます。

ー日本のご家庭の中で、最も身体に影響を与えそうな電化製品は何なのでしょうか?
消費電力の大きい家電製品ほど電磁波の発生量は強くなりますが、私たちが注目しているのは、強さよりも、長い時間その電化製品の近くにいたり、触れたりするものです。なぜなら、強くても一瞬であれば影響は少ないですが、多少弱くても長時間触れていれば、影響は大きくなると予想されるためです。その意味では、電気カーペット、電気毛布、パソコン、枕元の充電中のスマホ、などが最も警戒すべき電化製品でしょう。

ーそれらの電化製品の余分に漏れ出た電気を逃がすには、どうすればいいのでしょうか?
欧米のようにアース対策をすることです。一番いいのは、家の設計段階から部屋全体にアース処理を施す事でしょう。新築や、全面リフォームの場合はこれができます。当社では「オールアース®住宅」工法を開発し、全国で施工させていただいています。 しかし、通常は中々家を新築したり、家全体を全面リフォームするのは難しいのが現実です。そこで、当社では現状の二つ穴のコンセントをアースに変換する特許技術を開発しました。この機械を「プラグイン・アース®」といいます。 この機械は、通常、電気を供給するために使われるコンセントを、逆に電気を逃がす方向へ変える機械です。これによって、一般のご家庭でも簡単に電気を逃がす「ルート」を確保できるようになります。この機械に、電化製品をつなぐことで、交番電界(=漏れ出た電気)をそのルートを通じて簡単に外へと逃がす事ができるようになるわけです。この対策で、家電製品を使う生活場面での電磁波対策は十分に行うことができます。

ー対策しうる事がわかり安心しました。最後に読者の皆様に一言お願い致します。
ここ数年、特に小さいお子様がいらっしゃるご家庭や、ご高齢の方々からの電磁波対策の引き合いが急に増えてきました。当社は、全国で展開する数百名の電磁波測定士と一緒に、各ご家庭の電磁波対策を進めています。もし、詳しくお聞きになりたい方は、ご説明会等を開いておりますのでお問い合わせください。皆様のご家庭がより健康な環境になることをお手伝いさせていただければ幸甚です。

土田 直樹さんプロフィール

つちだ なおき
福岡県生まれ。福岡大学経済学部卒業。2002年株式会社レジナを設立。ストレス社会へのソリューションとして電磁波測定と対策のスキルを確立し、電磁波測定士制度を創設、有資格者は800名を超える(H.27.4現在)。また、55社の工務店との提携によるオールアース®住宅(特許工法)は全国1500棟に導入されている。一般社団法人日本電磁波協会(EMFA)専務理事。

『株式会社レジナ』公式サイト
https://ecore-life.co.jp/